のどが痛いことは風邪の時によく経験することです。
鼻や口は外から細菌や、ウィルス、ほこりを吸い込みますが、体を守るために扁桃組織が活躍して、免疫力をだします。この際に扁桃組織が腫れて痛みや発熱を起こすと考えてください。
細菌に感染してのどが腫れる時には抗生物質が有効ですが 、近年、抗生剤の乱用で抗生剤に感受性の少ない菌が増加しています。その有名な細菌がMRSAです。
普通の方がMRSAに感染して発病することは極めてまれでほとんど心配は要りませんが、適切な抗生剤の投与が重要です。また、ウィルスに感染してのどが痛くなった時には抗生剤は無効です。ある種のものには特別な薬があり、有効とされています。いずれにしても、うがいが最も有効な方法です。
ちょっとでも風邪が流行っていると思ったら手洗いとうがいをしましょう。治療は、感染症の知識のある医師におまかせすることを勧めます。
また、のどが痛いのが取れない場合は他の疾患も考えられますので 、耳鼻咽喉科を受診したほうがよいでしょう。
声は声帯という 2本の白い帯状のひだが、のど仏の奥に位置し、発声時に振動することで声が出ます。
声嗄れは、かぜで咳がひどく出たとき、カラオケなどを歌い過ぎたとき、大声を出しすぎたときなどに経験します。一般に2週間声が嗄れるようなら、耳鼻咽喉科を受診して声帯を見てもらったほうがよいでしょう。
声帯ポリープは血豆状の突出物が声帯にできますので、声が嗄れます。
また、長期に声を使いすぎると、声帯ポリポイドといって、声帯が水膨れのようになってしまいます。
どちらも声帯の安静を図った後、改善がみられなければ手術を選択します。
心配の喉頭がんはほとんどがタバコによるものです。耳鼻咽喉科専門医ならば、診ただけで放置しておいてよいものか、検査をすべきものか判断がつきます。
痰に血がまじることがあるときには、一筋血が混じる場合と血液を嘔吐する場合があります。このような場合には、念のため、診察を受けることをお勧めします。
のどは食事が通りますが、表面は粘膜という弱いものに覆われているので、刺激によって傷ができて出血することがあります。
また、のどに出血をきたすような病気がある場合もありますし、肺に病気があることも考えられます。
しかし、大量のアルコールを飲んだあとに嘔吐して胃や食道に傷ができて大量に出血することもあります。